空手には、『極め』は無い

 武術として伝承された沖縄空手には・・・。

 いわゆる日本本土の空手各流会派で強調された「極め」っという、心身思想・操作は皆無です。


 なぜか?

 それは、必要ないからです。

 そして、必要無い行為をすることを、悪癖と呼び、日本武道・武術では厳しく諫めています。


 なぜ、「極め」の思想が誕生したのか?

 それは、腰を回すからです。腰を、振るからです。

 さらには、身体を固めるからです。


 武術として伝承された沖縄空手では、腰を回しません。

 腰を振りません。

 身体を固めません。


 全ては重力による自由落下と、それを機能的に為せる自らの身体操作のみで行われるために「ガマク(腰方形筋)」、「チンクチ(≒トルク)」を使います。その動作が粘りのある身体のように見えるために、「ムチミ(餅身)」っと呼ばれるような動きとなるのです。


 これは、もう直弟子諸氏には当たり前でしょうが・・・。

 私の突きは前に障害物があっても、それを避けて(迂回して)、目標に当てることが可能です。


 なぜか?

 それは、腕を突き出さないからです。

 腕で出す突きは、遅く、弱いのです。


 こらの事柄は、二次元の動画で説明・指導するのは、不可能です。

 無理をして説明しようと試みると、新たなる誤解・曲解、辻褄合わせが生じてしまいます。

 武術として伝承された沖縄空手の心身思想・操作は、現代の空手のそれとは、まるで別物なのです。


 これに気づくことこそが、まず武術として伝承された沖縄空手の修行の、第一歩なのですが・・・。

 それに気づいて居らしゃる人間が、弊会の直弟子を除けば、皆無に近い状態です。


 しかし、それに絶望するのでは無く・・・。

 一日でも早く、そして一人でも多く、直弟子の数を増やして、正しい武術的思考方法と操作を日本全国、世界中に普及させなければならないと思っています。


 極めは沖縄空手には無い 手の内を使う チンクチについて

国際沖縄空手道 無想会 International Okinawa Karate-do Muso-kai