サンチン(三戦)は形だ!

 パッサイ(八十一戦)の形の完全解明を果たした時に・・・、

 祖堅方範師のパッサイ(八十一戦)のみが、左足を前交差する(他はすべて後ろ交差)ことの理由と、その是非が理解できました。

 その過程で唐手・佐久川に移入した、15の形の最初の序列となる、

 サンチン(三戦)は、形であるのか? 

 あるいは、

 サンチン(三戦)は、準備運動に過ぎないのか? 

 の是非が明確になりました。

 ここで述べるサンチン(三戦)とは、現在の剛柔流のそれでは無く、かつ上地流のそれでもありません。唐手・佐久川、そして東恩納寛量師の移入させたサンチン(三戦)です。

 そして呼吸法、いわゆる努責作用を使わず、閉手(拳)で無く、身体を固めないサンチン(三戦)なのです。

 では、答えは?

 サンチン(三戦)は、形です。

 紛れ、ありません!

 どうして、それが分かるのか?

 サンチン(三戦)の構造にコンテキスト(文脈)が存在し、相手(敵)の存在が明確であるからです。

 さらに、敵に対処するための動きが明確に存在し、その動きのみで形が構成されているからです。

 すなわち、準備運動などに存在する、相手を倒すためには無駄な動きが無いのです。

 では、あのように単純至極な動作の繰り返しの形で、どうして相手(敵)の存在を確認できるのか?

 サンチン(三戦)の形における、

転身の動きです!

 この稿、続きます。