クーシャンクー・観空の完全解明が出来るのか?

 唐手・佐久川が移入した、中国清朝軍の漢人部隊(緑営)の15の軍事教練の内の9番目に位置する、「五十四歩」の形が完全解明できたので、その事柄について記しています。

 っが・・・!

 じつは、この「ごじゅうしほ」の形を解明した後で、「では、次はナンの形か?」っと、自分の相手役を遣って貰っている、国際沖縄空手道・無想会の世界本部道場の四段の黒帯と相談しました。

 相談したと言っても、首里手、沖縄手、すなわち空手を創設した「武士・松村」こと、松村宗昆の形と言えば・・・、

 「ナイファンチ(内帆船・南方拳の漢字か?)」、「セイサン(十三歩)」、「ごじゅうしほ(五十四歩)」、「パッサイ(八十一戦)」、そして「クーシャンクー(公総官)」の五つの形に、「チャンナン(江南)」の六つの形、

 それに泊手の松茂良興作が創作した、「ローハイ(羅漢)」の一つが加わり、計七つが、今後は国際沖縄空手道・無想会の正式形となるだろうと、思っています。

 明確にしますが、上記のものは、すべて、

「空手」の形であって、

 

「唐手」の形では、ありません!

 その内、五つは完全解明を終えています。

 ナニを持って「完全・解明」っとするのか? っと言いますと・・・、形の「構造・機能・様式・応用」が、すべて四分の一インチ(4ミリメーター)の尺度で説明でき、動作で示すことが出来るということです。

 ですから・・・、当然のことながら、形のコンテクストが、最初から最後まで繋がって存在します。

 「残っているのは・・・、クーシャンクーですよねぇ~」っと、彼か苦笑しつつ呟きます。

 じつは、クーシャンクーはわたくしが沖縄での修行時代に、二種類ほどのものを学んでいます。

 いわゆる「北谷屋良」と呼ばれるものと、松村系統のそれです。

 特に北谷屋良は、中学の頃からやっている、あるいはヤラされていたので、まあブラシ・アップすればすぐ出来ます。

 そして実は、わたくしとこの四段の黒帯は、一時期、このコウ(公、洪などの漢字なのでしょう)と言う姓を持つ、中国武官が1700年中頃に移入した形の三種類を、徹底的に解明しようとして、頓挫した苦い思い出があるのです。

 そして、先年の沖縄大会に向けて沖縄に行くからには、「一応、沖縄空手の代名詞の一つだから、覚えておけ」っということで、黒帯の連中にもわたくしが伝授された、「北谷屋良」の形も指導しました。

 ただ、形の内容、すなわち「構造・機能・様式・応用」などの諸項目は、「質問するな!」っと言って、教えました。

 ナゼかって?・・・、質問されても答えようが無いからです。

 こんな武術的に、シッチャカ、メッチャカな形は、武術的に説明は無理です。

 教わる弟子たちも、その辺りの事情は分かっていますので、「この辺りの、動作の意味は?」などという質問は、無し!

 動作だけ、真似ろ! っというカタチで教えました。

 でもみんな、沖縄から帰ってきた後で、この形を忘れてしまったはずです。

 まず、いま、世界総本部道場では指導していませんからね・・・。

 そのクーシャンクーの解明を、「もう一度やろう!」っということです。

 ある意味、悪夢の再来です。