空手維新

 今回のブログの題は、のっけから「空手維新」っという、聞き様によっては大言壮語、あるいは物騒。または、政党の名前かしら? っという塩梅の文字です。

 維新とは、日本が近代化を成した「明治維新」があり、二・二六事件では青年将校たちが「昭和維新」を唱え、かつ大前研一氏が「平成維新」を主張し、いま「維新の党」もあります。

 ですから・・・、それに乗っての題目か? っと読者も思われるかもしれませんが・・・。

 じつは、「国際沖縄空手道・無想会チャンネル」が、日本の弟子諸氏の協力と尽力で開設され、その英語での告知をFACEBOOKで行いました。

 その際に「武術として伝承された沖縄空手の再興」っと記しても、英語では冗長っというか、余り明確に意味がなさない可能性があると思いました。

 なぜなら日本語圏内以外の大多数の空手修行者は、現行の体育・体操化、スポーツ化、あるいはリクレーション化された空手と、空手の形が、「武道・武術そのものである!」っと思っている。あるいは、思わされいるからです。

 ちょうどわたくしが、拙著「沖縄武道空手の極意」を発刊する以前の、日本の空手界の状態です。あの本では、「あなたの空手は間違っている!」などというセンセーショナルな・・・。ある意味、不謹慎な帯のキャッチコピーでも注目を浴びました。

 あのね! 言い訳めきますが・・・、帯や時には題目などは、大方の出版物では、出版社が決定して、作者が決めることは少ないんですよ。

 しかし、その後の日本の空手界は、現代の空手、そして空手の形は、本来の武術の形からは、変革されたものである! っという認識が高まってきてはいます。

 しかし、まだ日本の空手界以外の外国においては、その認識は希薄です。

 確かに、空手の普及歴が長い西欧諸国では、流石にその機運は出てきてはいますが・・・。開発途上国の空手界では、いまだに「東洋の神秘・空手」っという塩梅です。

 その外国の空手家に、国際沖縄空手道・無想会の理念である「武術として伝承された沖縄空手の再興」などと訴えても、猫に小判というか、馬の耳に念仏という有様になるのは目に見えています。

 ならば・・・。どのような言葉でもって弊会の理念を説明するのか?

 それが、英語における「Restoration 」ではないか? っという思いを抱きました。

 この「Restoration 」なる英語は、日本語に訳せば「復活」などの意味になりますが・・・。

 歴史上においては、我が国の「明治維新」を、「The Meiji Restoration」っと英訳します。

 すなわち「The Karate Restoration」、または「The Restoration of Karate as martial arts(武術としての空手の再興)」とは、「空手維新」と明記できるのです。(いま英語の専門家に、用語方法を確かめてもらっています)

 奇しくも、今年は令和元年となり、それを弊会においては「空手維新」の始まりである。っとして、今後の活動に繋げて行こうと思っています。