情報の取捨選択能力

 武術として伝承された沖縄空手の修行だけでは無く、日本の心身文化において、「修行」っと呼ばれる行為において・・・。

 二つの最重要とも呼べる事柄に関して、記していきます。

 一つは、修行において「自らの必要とする情報、知識を、収集・整理する方法」です。

 まず、修行というものを完結出来ない人間は、ここで躓きます。

 なぜか?

 収集・整理する方法が確立できていないために、集めた情報を無暗にため込んでしまい、情報過多に、なってしまうからです。

 そのために多大な情報の中に埋まってしまい、ヘトヘトになって、途中で放り投げてしまいます。修行の挫折です。

 または多大な情報の森の中で、迷子になってしまって、当初の修行の目的とは、まったく別なところに辿り着いてしまいます。

 まぁ~、それが人生の別の目標になってしまう場合もあるので、それはそれで構いませんが・・・

 その間違いに気づいて、その辿り着いた場所で得たものを全て投げ捨てて、当初の目標のために新たに修行をやり直そうとしても、もう気力、体力、そして一番肝心な時間が残っていません。

 では、そのような現象の元である、情報過多に、なぜ陥ってしまうのでしょうか?

 「情報は多ければ多いほど、正確な知識を得ることが出来る!」のではないか?っと思われるでしょう!!

 

 「正解!」です。

 でも、それって「必要な情報である!!」 っという、但し書きがある場合にのみ、当てはめられることなのです。

 すなわち多大な情報を摂取する際に、正しい情報なのか? 間違ったものなかの? 重要なものなのか? どうでも、良いものなのか? っと、取捨選択が出来るか? どうか? に掛かっています。

 この情報の取捨選択能力は、生まれつき優れている人間もいれば・・・。まぁ~、天才と呼ばれる人だちは、それでしょうね?!。

 後天的に、自らの人生経験(含・武術としての沖縄空手修行)によって、得られるものでもあると思っています。

 この日本語の「取捨選択」を、英語で言えば、「プライオリティー(priority)の確立」だとしても良いでしょう。ってか、わたくしはアメリカ人の弟子には、そう説明しています。

 ちなみに、わたくし「人生訓」なるものが、大嫌いな人間です。言うのが大嫌いですし、言われるのも嫌いです。わたくしという人間が・・・、言うのも、言われるのも「ナニ様の心算だ?!」っと思ってしまう、タイプの人間だからなのでしょう。

 それを念頭において、下記をお読みくださいね!

 じつは、生き方の下手な人って、この「プライオリティーの確立」が下手な人が大部分です。それは、異国で異なる言語、文化の背景のある大多数の人間を、非常に長期に渡って指導してきた経験から、明言できます。

 まぁ~、人生は、その人それぞれですので、わたくし如きが関知・関与するものではありませんが・・・!

 こと空手においては、この「プライオリティーの確立」の欠陥のために、空手の修行において、ある段階からゼンゼン前に進めなくなっていきます。

 では、どうする????

この稿、続きます。

国際沖縄空手道 無想会 International Okinawa Karate-do Muso-kai