サンチンと、クーシャンクー・観空の形の初動は同じ
エーっと、驚くかもしれませんが・・・。あるいは、もうこのブログを読まれて居られる読者の方々ならば、「当然でしょう!」っと、納得なされるかもしれませんが・・・。
首里手の最高形などとも称される「クーシャンクー」、「コウソウクン」、「公相君」。または、「観空」とも呼ばれる形と・・・。
新興・那覇手の基本形として有名な、「サンチン(三戦の漢字でしょう!)」の形の原型の初動は、まったく同じです。
二つの形は、ともに、いわゆる「空を観る」ような動作で、始まっていたのです。
わたくしは中国拳法に関しては、門外漢であると明言。かつ文責はわたくし・新垣清と明記して、記し続けていきますが・・・。
この「空を観る(ホントウは、空なんか観てないって!)」動作は、中国の世俗拳法においては、白鶴拳(ハッカクケン)で鶴が羽を広げる動作などに、変化されたものが顕著です。
清朝末期に中国南部(主に福建省)で盛況を極めた白鶴拳や、羅漢拳(ラカンケン)以外にも、このように軍事教練の形が、民間に流れて世俗拳法となったものの多くには、この相手が自分の襟首を捕まえて来たのに反撃するカタチで、套路(トウロ)(≒形)が始まる。っというものは、それこそ無数にあります。
別に、これは中国南部で起こっただけでは無く、驚愕するかもしれませんが・・・。
現代において、神秘性のあるような世俗拳法の代表的なものとなった太極拳なども、その初動はまったく同じです。
ですから、相手の両腕での、自分に対する襟首掴みを、自分の両腕を上げて(これが、「観空」の動作です)、
左右に延ばして外した後で・・・。
相手への喉輪と、相手の頭の抱え込みを行い。
その後に、相手の頭部への、左右の膝蹴りが出ます。
これは各中国拳法の流会派(門?)で、動物の動きに擬えたり。呼吸による、物凄い炸裂音(怒責作用)で行ったり。または、非常にユックリと演じたりしていますが・・・。
所詮は、同じ動作に過ぎません。
これは、現代の中国拳法の套路に辛うじて残っている、套路の脈絡・コンテクストを読み込むことで、完全に理解できます。
では・・・。
この軍事教練の套路(≒形)が、世俗に流れて民間拳法となった中国拳法の套路は・・・。その世俗化する際に、変化に携わった人間たちは、自分が一体ナニをやっているのか?
理解していたのか?
答は、是(イエス)であり、非(ノー)でしょう。
沖縄空手の伝承の形態を理解すれば、その辺りの変移は手に取るように理解できますが・・・。その大部分は・・・。
完全に、伝言ゲーム化していたはずです。
あるいは、「これは、使えん!」っとして、套路を捨てた!はずです。
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