クーシャンクー・観空の形の、初動の完全な間違い

 国際沖縄空手道無想会のオンラインセミナーは、この5月24日の日曜日の午前10時から、正午までが第三講義、そしてお昼休みの一時間をとって、午後1時から三時までが、最後の第4講義目となっていました。

 セミナー初日の、5月23日の土曜日も、同じく午前10時からの開始で、それが当法(アティファ―)の説明すなわち武術として伝承された、沖縄空手の突きの方法。

 これ・・・。もう、失伝に近いんですよね! 昭和二十年以後に生まれた世代では・・・。もう沖縄でも、これを出来、そして指導出来るのは、わたくしだけだと思います。

 でも、空手の突きはホントウに一撃必殺だと皆さまに、ご理解して欲しい・・・。誰かに、チャンと伝えないとイケないっと、決めてあります。

 お蔭様で、弊会の上級者には日増しに理解が進み、かつ上達しています。

 ですからわたくし、一所懸命に指導して、もう自分でも120パーセントの熱の込めようでした。終わったあとは、精根を使い果たしてしまい、ホントウにグッタリしました。

 初日の第ニ講義目は、クーシャンクーの形の指導です。

 このクーシャンクー、観空と呼ばれる形は、現在では大雑多に、首里手系統・松村系統っと、北谷屋良(チャタンヤラ)系統の二種類に分けられる。としています。

 しかし・・・、じつは、まったく同じとしても良い形です。

 首里・松村系統では、形の初動は、左から攻撃してくる相手に対しての、自分の手刀受けとなっていますが、あれは、完全な間違いです!

 すなわち、形に対する無知から生まれた、誤解・曲解です。

 じつはあれ・・・、 自分を攻撃してきた相手は、自分の真正面にいるに過ぎません。

 そして北谷屋良の形は、伝承の過程で、後半部が滅茶苦茶になっており、それの埋め合わせとして(?)、

 近代になって、沖縄に入ってきた、当時の中国本土で流行した・・・。

 世俗拳法の一つである鶴拳(カクケン)などの影響下にある、新興・那覇手の動きの代名詞の一つとしてもよい、いわゆる回し受けなるものを導入してしまっています。

 さらに決定的なことは、二つの系統ともに、相手の首を取っての、二回の投げが、失伝してしまっています。まあ、これは五十四歩(ごじゅうしほ・ウーセイシ)の形での、投げ技の失伝も同じです。

 このクーシャンクーでは、辛うじて一心流の島袋龍夫(しまぶくろ たつお)師の動きから、それを読み取ることが可能です(?)。

 さらに、多くのこの形では、動きを派手にするために、スポーツ化、レクリエーション化、あるいはエンターテインメント化してしまって・・・。

 あろうことか、飛んで二段蹴りなどという、形の中における彼我の関係では、あり得ない技を繰り出してしまっています。

 思うに、近代に入って、ダーレも武術としての空手の形の動作や、意味を、理解することが出来なかった。っということの、哀しい証明なのでしょう。

 これらの事柄を証明しつつ、「空手の形は使えない!」っと、受講者には「頭が、完全に迷子」の状態にまで追い込みます。

 では・・・。

 「形は使えない!」のならば・・・。

 一体受講者はナンの為にお金を払って、時間を作って、色々な障害を乗り越えて、このオンラインセミナーを受講しているのでしょうか?

 それで、二日目を迎えます。